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第4章の2 上級運航Ⅱ(機関)の要点まとめ(教則ダイジェスト)
対象免許:1級。この章の4節・要点35本を、課ごとに並べています。
最終更新:2026年10月3日
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本ページは国土交通省「小型船舶の航行の安全に関する教則」の内容をもとにした非公式の要点整理です。
実際の試験の出題内容・形式・基準や最新の内容は、必ず原文(教則 PDF)および試験実施機関の公式発表をご確認ください。
この章の目次
- 第1課 機関の保守整備(2節・要点16本)
- 第2課 機関故障時の対処(2節・要点19本)
第1課 機関の保守整備
1-1 ディーゼルエンジンの基本
- プレジャーボートの海難事故のうち、機関故障による海難が最も多い。
- ディーゼルエンジンは圧縮比が高く熱効率がよいため燃費が良く、国内では軽油の価格がガソリンよりも安いため経済的である。
- ターボチャージャーは、排気ガスでタービンを回し、直結されたコンプレッサーで空気をシリンダーに押し込んで出力を上げる装置である。
- ディーゼルエンジンは燃料のみを加圧して噴射するため、燃料に水分が混入すると始動不良や故障の原因となる。
- 警報装置(セーフティーモニター)の警告灯は、キーをオンにするといったん点灯し、エンジンがかかって異常がなければ消灯する。
- 海の上での給油はほぼ不可能なため燃料は出航時に満タンにし、ぎりぎりではなく2〜3割程度の予備燃料が必要である。
1-2 系統別の保守整備
- 燃料タンクは、下部にたまる水や不純物を、定期的に底部のドレンボルトを緩めて除去する。
- セジメンター(油水分離器)は、定期的に底部のドレンプラグを緩めてたまった水を除去する。
- 燃料に空気が混入して始動不能になった場合は、プライミングポンプで空気が完全に抜け燃料だけが出るまで空気抜きを続ける。
- 燃料フィルターは、燃料系統を開放するので、清掃後はプライミングを行って空気を抜く。
- エンジンオイルの点検は、運転後に一旦止め、しばらくしてからオイルレベルゲージで油量、色、汚れ、粘度、においを確認する。
- 海水フィルターは、海水が侵入しないように、必ずキングストンバルブを閉じた後に分解掃除する。
- 熱交換器では、エンジンが熱いときにフィラーキャップを開けると熱湯が噴き出すことがあるので注意する。
- バッテリー電解液の比重は比重計で測定し、完全充電時の比重は1.28±0.01(20℃)である。
- グランドパッキンは、停泊中は全く水漏れがなく、航行中は少しずつ水滴が落ちる状態になっているか締付け状況を確認する。
- プロペラシャフトの防食亜鉛は、定期的に、又は1/3〜1/2程度損耗したら交換する。
第2課 機関故障時の対処
2-1 異常を示した場合の原因と対応
- エンジンが始動せずスターターモーターも作動しない場合は電気系統の異常を疑い、メインスイッチが入っていなければ確実にONにする。
- バッテリーの容量が不足していたら、発航前なら新替えし、水上では他船のバッテリーを借用するかブースターケーブルで連結する。
- 燃料系統に漏れがあると、ディーゼルエンジンは損傷箇所から空気が入って始動しないので、漏れを確実に補修する。
- 燃料停止装置に異常がある場合は、停止装置が作動したままの可能性があるので状態を確認する。ディーゼルは燃料を絶って停止する。
- エンジンの吹き上がりが悪い、あるいはもたつく場合は、燃料系統の異常を疑い、ガソリンエンジンは点火系統も疑う。
- スピードが上がらない場合、まず燃料系統を疑うが、原因は多岐に渡る場合があり、決めつけるのは禁物である。
- エンジンの回転が上がらない原因にプロペラピッチが大きすぎる場合があり、適正な回転数になるピッチのプロペラに交換する。
- 航行中に突然停止する原因がプロペラへの異物の巻きつきの場合は、チルトアップするか水中に入って異物を取り除く。
- 海水ポンプや冷却水循環ポンプのVベルトがスリップしている場合は、たわみ量が2〜3センチメートル程度になるよう調整する。
- オーバーヒートの原因がキングストンバルブの閉塞なら確実に開け、海水が十分流れないまま運転した場合はインペラの損傷も点検する。
2-2 航行中の異常と対処
- エンジンの異常は突然起こることは少なく、何らかの前兆がある場合がほとんどなので、兆候を見逃さないようにする。
- 異常がある場合は、エンジンを中立にした状態で原因を調べ、エンジンを停止するのは最後の最後にする。
- 異常を感じても慌ててエンジンを停止しない。洋上で停止して再始動できないと、漂流、座礁といった二次災害につながりやすい。
- プロペラシャフトが曲がっているか中心が狂っている場合は、洋上での修理は不可能なので、できるだけ低速で航行する。
- 燃料のにおいがする場合は燃料系統を確認し、ガソリンは引火しやすいのでできるだけエンジンを停止して作業を行う。
- キューキューというこするような音の原因がVベルトの緩みなら、張りが適正になるよう調整し、劣化や伸びが大きければ交換する。
- 排気が黒い原因の一つは、船底の汚れや航走姿勢の悪さによる過負荷運転であり、その要因を取り除く。
- 排気が白い原因の一つは、ピストンリングやバルブシールの摩耗によるエンジンオイル上がりで、オーバーホールするしか手はない。
- シフト操作してもクラッチがつながらず、クラッチの摩耗で推力が全く伝わらない場合は、水上での修理は不可能なのでただちに救助を依頼する。
ほかの章
出典
- 国土交通省「小型船舶の航行の安全に関する教則」(https://www.mlit.go.jp/common/001179926.pdf)
上記の内容をもとに、アプリ「船舶免許ウカール」の制作者が要点を抜き出して整理したものです。国土交通省・試験実施機関が作成・監修したものではありません。
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