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第2章 交通の方法の要点まとめ(教則ダイジェスト)
対象免許:1級・2級・特殊小型。この章の17節・要点108本を、課ごとに並べています。
最終更新:2026年10月3日
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本ページは国土交通省「小型船舶の航行の安全に関する教則」の内容をもとにした非公式の要点整理です。
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この章の目次
- 第1課 一般海域での交通の方法(海上衝突予防法)(13節・要点69本)
- 第2課 港内での交通の方法(港則法)(2節・要点19本)
- 第3課 特定(輻輳)海域での交通の方法(海上交通安全法)(1節・要点10本)
- 第4課 湖川及び特定水域での交通の方法(河川法等)(1節・要点10本)
第1課 一般海域での交通の方法(海上衝突予防法)
1-1 見張り・安全な速力・衝突のおそれ・衝突を避けるための動作・狭い水道等
- 見張りは、視覚、聴覚及びその時の状況に適した他のすべての手段により、常時適切に行わなければならない。
- 船舶は常時安全な速力で航行しなければならず、速力の決定では視界の状態や船舶交通の輻輳の状況などを考慮しなければならない。
- 接近してくる他の船舶のコンパス方位に明確な変化が認められない場合は、衝突のおそれがあると判断しなければならない。
- 他の船舶と衝突のおそれがあるかどうかを確かめることができない場合は、衝突するおそれがあると判断しなければならない。
- 衝突を避けるための動作は、十分余裕のある時期にためらわずに行う。
- 衝突を避けるための針路・速力の変更は、他の船舶が容易に認めることができるように大幅に行う。
- 狭い水道又は航路筋をこれに沿って航行する船舶は、安全で実行に適する限り、狭い水道等の右側端に寄って航行しなければならない。
- 航行中の動力船(漁ろうに従事している船舶を除く)は、狭い水道等において帆船の進路を避けなければならない。
- 追越し船は、狭い水道等で追い越される船舶の協力がなければ追い越せない場合、汽笛信号を行うことにより追越しの意図を示さなければならない。
- 長さ20メートル未満の動力船は、狭い水道等の内側でなければ安全に航行できない他の動力船の通航を妨げてはならない。
1-2 行会い船
- 真向かい又はほとんど真向かいに行き会う2隻の動力船は、衝突するおそれのあるとき、互いに他の動力船の左舷側を通過できるよう針路を右に転じなければならない。
- 他の動力船を船首方向又はほとんど船首方向に見て、夜間にそのマスト灯2個を垂直線上若しくはほとんど垂直線上に、又は両側の舷灯を見るときは、行会いの状況と判断する。
- 相手船が真向かい又はほとんど真向かいから来る状況かどうか確かめられない場合は、その状況にあると判断しなければならない。
1-3 追越し船
- 追越し船は、追い越される船舶を確実に追い越し、その船舶から十分に遠ざかるまでその船舶の進路を避けなければならない。
- 船舶の正横後22度30分より後方の位置(夜間はいずれの舷灯も見えない位置)からその船舶を追い越す船舶は、追い越し船となる。
- 自船が追越し船であるかどうか確かめられない場合は、追越し船であると判断しなければならない。
1-4 横切り船
- 2隻の動力船が互いの進路を横切る状態で衝突するおそれがあるときは、他の動力船を右舷側に見る動力船が、他の動力船の進路を避けなければならない。
- 他の動力船の進路を避けなければならない動力船は、やむを得ない場合を除き、他の動力船の船首方向を横切ってはならない。
1-5 避航船・保持船
- 相手船の進路を避けなければならない船舶を避航船といい、できる限り早い時期に、かつ、大幅に避航動作をとらなければならない。
- 避航船によって避航してもらう側の船舶を保持船という。
- 保持船は、針路、速力を保持して航行しなくてはならない。
- 避航船が適切な動作をとっていないことが明らかな場合、保持船は衝突を避ける動作をとれるが、横切り関係ではやむを得ない場合を除き左転して避航してはならない。
- 避航船の動作のみでは衝突を回避できないほど間近に接近した場合、保持船は衝突を避けるための最善の協力動作をとらなければならない。
1-6 各種船舶間の航法
- 操縦性能の良い船が悪い船を避けることを原則に、各種船舶間の航法として航行上の優先関係が定められている。
- 各種船舶間の航法は、追い越し関係にある船には適用されない。
- 運転不自由船は、機関や舵の故障その他異常な事態が生じたため、他船の進路を避けることができない船舶である。
- 漁ろうに従事している船舶とは、操縦性能を制限する網、縄などの漁具を用いて漁をしている漁船であり、一本釣りの漁船や単に移動途中の漁船は該当しない。
- 帆船はセール(帆)のみを使って走っている船舶であり、帆とエンジンの両方を使っている船舶は動力船となる。
- 帆船が避けなければならない船舶は、運転不自由船、操縦性能制限船、漁ろうに従事している船舶である。
- 漁ろうに従事している船舶は、運転不自由船と操縦性能制限船をできる限り避けなければならない。
- 運転不自由船、操縦性能制限船以外の船舶は、やむを得ない場合を除き、喫水制限船の安全な通行を妨げてはならない。
1-7 視界制限状態における航法
- 視界制限状態とは、霧、もや、降雪、暴風雨、砂あらしその他これらに類する事由により視界が制限されている状態をいう。
- 動力船は、視界制限状態においては、機関をただちに操作することができるようにしておかなければならない。
- 音響信号が自船の正横より前方から聞こえてきた場合は、舵が効く最小限度の速力にし、必要に応じて停止しなければならない。
- レーダーのみで探知した他船が自船の正横より前方なら、やむを得ない場合を除き針路を左に転じてはならず、正横又は後方ならその方向へ転じてはならない。
- 霧中信号は船の種類によって信号が異なるため、相手船の鳴らす霧中信号から、どのような船が接近しているかを判断する。
1-8 灯火
- 船舶は、法定灯火を日没から日出までの間表示しなければならず、その間は法定灯火と誤認される灯火などを表示してはならない。
- 視界制限状態においては、日出から日没までの間であっても法定灯火を表示しなければならない。
- 舷灯は緑と紅の一対で、緑灯は右舷側、紅灯は左舷側に装置し、それぞれ112度30分にわたる水平の弧を照らす。
- 航行中の長さ50メートル以上の動力船は、前部1個と後部1個(前部よりも高い位置)のマスト灯、舷灯一対、船尾灯1個を表示する。
- 航行中の長さ12メートル以上50メートル未満の動力船は、マスト灯前部1個、舷灯一対、船尾灯1個を表示し、長さ20メートル未満は両色灯1個でも可である。
- 航行中の長さ12メートル未満の動力船は白色全周灯1個及び舷灯一対を表示し、長さ7メートル未満で最大速力7ノットを超えない場合は白色全周灯1個でよい。
- 航行中の帆船は、長さ7メートル以上なら舷灯一対と船尾灯1個を表示し、長さ20メートル未満は両色灯1個でも可である。
- トロール従事船以外の漁ろうに従事している船舶は、紅色全周灯を上方、白色全周灯を下方に各1個連掲する。
- 操縦性能制限船は紅色(上方)・白色(中央)・紅色(下方)の全周灯3個を連掲し、運転不自由船は紅色全周灯2個を連掲する。
- 錨泊中の船舶は白色全周灯を前部1個と後部1個(前部より低い位置)に表示し、乗り揚げている船舶はさらに紅色全周灯2個を連掲する。
1-9 形象物
- 船舶は昼間に法律に定める形象物を表示しなければならず、形象物の色はすべて黒色である。
- 形象物の形状は、球形、円すい形、円筒形、ひし形、鼓形の5種類である。
- 形象物の大きさは最大幅が60センチメートル以上であるが、20メートル未満の船舶は、その船舶の大きさに適したものとすることができる。
- 漁ろうに従事している船舶は鼓形1個を表示し、トロール従事船以外で水平距離150メートルを超える漁具を出している方向には円すい形1個も表示する。
- 操縦性能制限船は、球形(上方)・ひし形(中央)・球形(下方)を連掲する。
- 運転不自由船は、球形2個を連掲する。
- 曳航物件の後端までの距離が200メートルを超える場合、引き船及び引かれ船はひし形1個を掲げる。
- 錨泊中の船舶は球形1個(前部)を表示し、乗り揚げている船舶は球形3個を連掲する。
1-10 信号
- 汽笛は短音及び長音を発することができる装置で、短音は約1秒間、長音は4秒以上6秒以下の時間継続する吹鳴をいう。
- 航行中の動力船は、互いに視認できる場合に針路を転じ又は機関を後進にかけているとき、右転は短音1回、左転は短音2回、後進は短音3回の汽笛信号を行う。
- 互いに視認できる状況で相手の意図や動作が理解できないときなどは、ただちに急速に短音を5回以上鳴らす警告信号を行わなければならない。
- 狭い水道等での追越し信号は、右追越しが長音2回短音1回、左追越しが長音2回短音2回、同意信号は長音・短音・長音・短音を各1回である。
- 障害物のため他の船舶を見ることができない狭い水道等のわん曲部に接近する場合は、長音1回の汽笛信号を行い、応答信号も長音1回である。
- 航行中の動力船の霧中信号は、対水速力を有する場合は2分を超えない間隔で長音1回、有しない場合は長音2回の汽笛信号である。
- 航行中の帆船、漁ろうに従事している船舶、運転不自由船及び操縦性能制限船は、2分を超えない間隔で長音1回に引き続く短音2回の汽笛信号を行う。
- 長さ100メートル未満の錨泊中の船舶は1分を超えない間隔で急速に約5秒の号鐘を鳴らし、乗り揚げている船舶はその直前及び直後に号鐘を各3回点打する。
- 船舶は、遭難して救助を求める場合は遭難信号を行わなければならず、救助の目的以外や誤認されるおそれのある信号を行ってはならない。
- 遭難信号の方法の一つに、国際信号書に定めるN旗及びC旗を掲げることによって示す信号がある。
1-11 切迫した危険のある特殊な状況
- 船舶は、切迫した危険のある特殊な状況に十分注意しなければならない。
- 切迫した危険を避けるためには、海上衝突予防法の規定によらないことができる。
1-12 注意等を怠ることについての責任
- 適切な航法で運航し、灯火や形象物を表示し、信号を行うこと又は「船員の常務」としての注意を怠った結果は、海上衝突予防法の規定によって免除されない。
- 「船員の常務」とは、「海事関係者の常識」「通常の船員ならば当然知っているはずの知識、経験、慣行」である。
1-13 他の法令による航法等についてのこの法律の規定の適用
- 港則法・海上交通安全法は海上衝突予防法の特別法にあたり、航法・灯火・形象物の表示・信号は一般法である海上衝突予防法の規定が適用又は準用される。
第2課 港内での交通の方法(港則法)
2-1 港内の一般的な航法
- 港則法は海上衝突予防法に優先するが、港則法に規定のないものについては海上衝突予防法が適用される。
- 港則法が適用される水域は、原則、港の境界(ハーバーリミット)より内側である。
- 汽船が防波堤の入口又は入口付近で他の汽船と出会うおそれのあるときは、入港する汽船は、防波堤の外で出航する汽船の進路を避けなければならない。
- 航路外から航路に入り、又は航路から航路外に出ようとするときは、航路を航行する他の船舶の進路を避けなければならない。
- 船舶は、航路内において、他の船舶と行き会うときは、右側を航行しなければならない。
- 船舶は、航路内においては、並列して航行してはならず、他の船舶を追い越してもならない。
- 航路内では、海難を避けようとするとき、人命救助に従事するときなどを除いて、投錨してはならない。
- 船舶は、港内及び港の境界付近においては、他の船舶に危険を及ぼさないような速力で航行しなければならない。
- 帆船は、港内では、帆を減じ又は引船を用いて航行しなければならない。
- 防波堤や停泊中の船舶などを右舷に見て航行するときはできるだけ近寄り、左舷に見るときはできるだけ遠ざかる(右小回り、左大回り)。
2-2 港内の義務
- 汽艇等とは、汽艇、はしけ及び端舟その他ろかいのみ又は主としてろかいをもって運転する船舶をいう。
- 汽艇等は、港内においては、汽艇等以外の船舶の進路を避けなければならない。
- 汽艇等及びいかだは、港内で、みだりに係船浮標もしくは他の船舶に係留したり、交通の妨げとなるおそれのある場所に停泊・停留させてはならない。
- 何人も、港内又は港の境界外1万メートル以内の水面では、みだりにバラスト、廃油、ゴミなどの廃物を捨ててはならない。
- 航行中の長さ7メートル未満の帆船及びろかいを用いている船は、港内では白色の携帯電灯又は点火した白灯を周囲から最も見えやすい場所に表示しなければならない。
- 船舶交通の妨げとなるおそれのある港内の場所では、みだりに漁ろうしてはならない。
- 船舶交通の妨げとなるおそれのある強力な灯火や、港内でのみだりな汽笛又はサイレンの吹き鳴らしは、してはならない。
- 何人も、港内においては、相当の注意をしないで、油送船の付近で喫煙し、又は火気を取り扱ってはならない。
- 港内で工事又は作業をする場合や、特定港内でヨットレースなどの行事を行う場合は、あらかじめ港長の許可を受けなければならない。
第3課 特定(輻輳)海域での交通の方法(海上交通安全法)
3-1 海上交通安全法
- 海上交通安全法は海上衝突予防法に優先するが、海上交通安全法に規定のないものについては一般海域におけるルールが適用される。
- 海上交通安全法の適用海域は東京湾・伊勢湾・瀬戸内海で、浦賀水道航路・中ノ瀬航路・伊良湖水道航路・明石海峡航路・来島海峡航路などの航路が定められている。
- 航路外から航路に入り、航路から航路外に出、航路を横断し、又は航路に沿わないで航行している船舶は、航路に沿って航行している他の船舶の進路を避けなければならない。
- 長さ50メートル以上の船舶は、航路を航行しなければならない。
- 航路を横断する場合を除き、定められた航路の区間では12ノットを超える速力で航行してはならない。
- 航路内では、人命救助などのやむを得ない事由がある場合を除いて錨泊をしてはならない。
- 航路を横断する船舶は、航路に対しできる限り直角に近い角度で、すみやかに横断しなければならない。
- 巨大船(長さ200メートル以上の船舶)は、閃光を発する緑色の全周灯1個(180〜200回/分)と黒色の円筒形形象物2個の連掲を表示する。
- 危険物積載船は、閃光を発する紅色の全周灯1個(120〜140回/分)と国際信号旗の第1代表旗(上方)・B旗(下方)の連掲を表示する。
- 緊急用務船舶は紅色の閃光全周灯1個(180〜200回/分)と紅色の円すい形1個、進路警戒船は緑色の閃光全周灯1個(120〜140回/分)と紅白の吹流し1個を表示する。
第4課 湖川及び特定水域での交通の方法(河川法等)
4-1 河川法等
- 船舶に関する交通ルールは海域を対象に制定されており、内水面となる河川や湖沼には適用されない。
- 河川や湖沼を航行する場合は、そこに適用される交通ルールをよく調べ、規則がない場合は一般海域のルールに準じた航行を心がける。
- 河川では、河川法に基づく航行ルールが指定されており、河川通航標識が設置されているところでは、これに従って航行しなければならない。
- 禁止の通航標識には、動力船通航禁止、船舶等通航禁止、引き波禁止、追越し禁止、行会い・追越し禁止、回転禁止、水上オートバイ禁止、進入禁止がある。
- 制限の通航標識は水上オートバイ通航方法制限・喫水制限・船幅制限・上空高制限、指示の通航標識は一時停止・汽笛・進行方向・右側通航である。
- 情報提供の通航標識には、回転可、動力船通航可、水上オートバイ通航可、進入可がある。
- 水上安全条例は、内水面の水上交通の安全や遊泳者の保護等を目的に自治体が制定し、各都道府県警察の管轄で、違反者には罰則がある。
- 迷惑防止条例は、レジャーを楽しむ者の安全のため自治体が設け、モーターボート等による急回転や縫航などの危険行為の禁止を規定している。
- 海岸や河川の一区画など一定の水域には、その地域の水域利用者が、その水域だけのルール(ローカルルール)を定めている場合がある。
- 河川法の適用されない普通河川では、県や市区町村が河川管理条例を制定し、船舶の航行を制限する場合がある。
ほかの章
出典
- 国土交通省「小型船舶の航行の安全に関する教則」(https://www.mlit.go.jp/common/001179926.pdf)
上記の内容をもとに、アプリ「船舶免許ウカール」の制作者が要点を抜き出して整理したものです。国土交通省・試験実施機関が作成・監修したものではありません。
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